2011年12月 4日 (日)

川島電機のこと(その2)

国会図書館に調べ物で訪れたついでに、下で書いた川島電機について、その後の変遷をラジオの製作の広告で調べてみた。

Kawashima7608 まず、1976年8月号だ。

この号で、全真空管式の高一中二受信機、RA-5に代わって、RF-6BA6、AF/PA-6BM8を使い、その他の回路は半導体化したRA-5Tが初めて登場している。

この頃はまだ、真空管式の0-V-2や1-V-2も健在だ。

小さな字だが、RA-5も少量在庫があったようだ。今なら迷わずRA-5を入手したいところだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kawashima76082 この号の広告はグラビア見開き2ページで、クリスタルマーカーやクリコンの、BCL関連周辺機器キットの他に、チューナー、アンプ、スピーカなどのオーディオキットも販売している。

 

 

 

 

 

 

 

  

 

  

 

 

 

Kawashima77081年後の1977年8月号になると、 デジタル表示方式のオール半導体式キットRK-5、RK-6が登場する。

RK-5はシングルスーパー、RK-6はダブルスーパー方式で、どちらも1KHz直読カウンター付だ。

RK-6についてはラジオの製作1980年9月号に製作記事があり、カウンタ部分はプリセッタブルカウンタSN74176を使った5桁のスタティック方式だった。

この頃の手が届く範囲の受信機だと、TRIOはR-300、八重洲はFRG-7、SONYはスカイセンサー5900、松下はクーガー2200で、デジタル表示機はまだ一般的ではなかった時代だ(八重洲のFR-101Dはあったが、これらの機種とは価格帯が違う)。

どれくらい売れたのかはわからないが、少なくとも価格的には競争力はあったと思われる。

RA-5Tも健在で、名称がRK-3に変更されているようだ。

 

 

 

 

 

Kawashima8106 1981年6月号の広告から、真空管使用機種が発売中止になっている。

全真空管式で最後まで残っていた、0-V-2受信機(この頃の名称はRK-1)が発売中止になったのがこの号だ。

また、ハイブリッド方式だったRK-3も「全トランジスタ方式になりました」と告知されている。

デジタル表示機のRK-5、RK-6は健在だが、いつのころからかプラグインコイルが別売ではなくセット販売に変わっているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Kawashima8205 そうして、1982年5月号の広告で、組み立てキットの販売を中止する旨の告知がされている。

「長らく御愛顧頂きました組立キットの発売を5月30日をもって中止することゝなりました。多くの方々に御愛用され深く感謝いたしております。今後は装いを新にし完成品の発売を予定していますので御期待下さい」

その後のラジオの製作誌を少し追って見たが、川島電機の広告を見つけることはできなかった。

1982年頃だと、TRIOだとR-1000、八重洲だとFRG-7700が発売されて久しいころで、性能的にRK-6が対抗できるものではなかっただろう。

今と比べれば全然アマチュア無線が学生に人気あった頃だが、毎月1頁の広告をして採算がとれるほど売れるとはとは思えない。1977年頃からは、ラジオの製作の広告もAppleIIやTRS-80、その後国産8ビットマイコン機のものが増加していった頃で、受信機キットの販売は厳しくなる一方だったのだろう。

ヤフーオークションでも出品をほとんど見かけることのない川島電機の受信機だが、あの頃大人だったら買えたのになぁと、朴訥な広告を見てあらためて残念な思いをした。

2011年8月14日 (日)

スタティック点灯方式 ニキシー管周波数カウンタ

ダイナミック点灯方式でのニキシー管カウンタが一段落したこともあり、次にスタティック点灯方式で作ってみた。とは言っても例によって回路やBASCOM-AVRのプログラムはあちこちからの寄せ集めだ。

スタティック点灯方式の場合は、桁毎にデコーダ・ドライバとラッチ用のICが必要なようだ。後者はともかく、前者のSN74141はロシア製互換品でもけっこうな値段なので、部品から集めるのはあきらめて、古い周波数カウンタのジャンクを改造することにした。

Imgp0896 改造の元になったのは左のと同型のもので、鶴留電子のカウンタ TC-530シリーズだ。トランジスタ技術誌の1976年5月号の表紙になっているのを見つけたが、紹介記事によると470MHzまでカウント可能な”F"タイプが定価94,000円とある。

回路はTTL-ICで組まれていて、回路図はネット上では見つけられなかったが、使用部品や基板パターンを追っかけたところ、幸いなことに八重洲無線のYC-355Dとほとんど同じだということがわかった。YC-355Dなら検索すれば回路図がヒットする。

 

 

 

Imgp0894 ここからは少し理屈めいたことを書くが、理論はからきしなブログなのであくまで自分の備忘録で、正確じゃない。

元の回路では、10進(2進-5進)カウンタのSN7490でカウントしたデータを、1秒または0.1秒に設定されたゲートタイム経過後にSN7475のラッチをはずして流し込んだ後、ラッチを掛けて表示データを保持しているようだ。各桁毎にSN7490-SN7475-SN74141が接続されているので、各桁のSN7475のラッチ制御線は並列に接続されていて、同時にラッチをはずし、同時に掛けている。

 

 

 

Photo 一方AVRマイコンを使用した今回は、各桁のデータを順番に流すことにしているので、SN7475のラッチも桁毎に順次、データを受け渡す前にはずして、受渡後は掛けるようにしている。

なので、元の基板については、7475からニキシー管部分までを使うこととして、7490と7475の間で切断し、7475のラッチ制御線を個別にAVRマイコンと接続できるよう、また逆にデータ線は並列接続に改造している。

 

 

 

 

Imgp0892 入力アンプ部からAVRマイコンによるカウント部分まではデータ出力部分以外はダイナミック点灯方式と同じだ。

電源部分は元の電源トランスを使って、必要な電圧を作っている。7475-74141はLSタイプなどではなくいわゆる”スタンダード”なので、+5Vは200mA程度流れるため、三端子レギュレータ7805はシャーシにねじ止めして放熱している。

プログラムはこのようで、ポートがGNDに落ちているかで場合分けして、IFシフトおよび周波数表示のホールドがスイッチ操作によりできるようにしている。

「static_nixie_frequency_counter_12.8MHz.txt」をダウンロード

2011年7月17日 (日)

高一中二受信機

Rf1if2_1 下で書いた川島電機の高一中二受信機だが、外見だけできるだけ似せるように考えて作ってみた。

受信周波数帯は中波帯と3-10MHzの2バンドで、トリオ製のRF付コイルパックを使っている。

ラインナップは高周波増幅:6BZ6、局部発振&混合:6U8、中間周波増幅:6BA6x2、BFO:12AT7、プロダクト検波:12AU7、低周波&電力増幅:6AB8、Sメータ駆動:12AT7 、カウンタ接続用のバッファ6BA6の9球で、加えて定電圧放電管VR-105MTを使っている。

 

 

 

Rf1if2super_2 低周波&電力増幅の6AB8はヒーター電流が0.3Aですむため選んだ。電源トランスに余裕があったなら普通に6BM8を使うところだが。

電源トランスは定格と比較して容量不足だが、それほど熱くならないのでまぁ良しとしている。

その他の回路も一般的なもの。BFOに使用したコイルはトランジスタラジオの検波段に使うもの(黒コア)だが、問題なく発振している。

 

 

 

Rf1if2_3 下のニキシー管カウンタを使って、クリコンと一緒にまとめてみた。

クリコンは21MHz帯と50MHz帯として、いずれも5MHzへ変換している。切替はロータリースイッチで、AVRマイコンの余っていたポートをGNDに落とすのと連動させて、ポートの状態で場合分けしてシフトさせる数値を変えている。

画像は21.250MHzを表示しているが、この場合親受信機は5.250MHzを受信している。そのときの親受信機の局発周波数は5.705MHzなので、この周波数を実際はカウントしていて、プログラム上15.545MHzを加算して表示している。

 

 

Rf1if2_450MHz帯は15MHzの水晶を使って3倍波の45MHzを局発としている。発振ががうまく行くかと少し心配だったが、あっさりと動作してくれた。

2011年6月11日 (土)

川島電機のこと

Kawashima 小学生の頃がBCLブームだった。友達と心斎橋のソニータワーへスカイセンサー5900を見に行った記憶がある。もちろん小遣いでは買えず、親にも買ってもらえなかったので自分のものにはならなかったが。

その当時スカイセンサーや松下のクーガーシリーズより欲しかったのが、ラジオの製作に毎月広告が出ていた川島電機のキットだった。

その中でも左の高一中二受信機がとりわけ欲しかったが、中学生になった時にはトランジスタとのハイブリッド式にモデルチェンジしてしまっていた。その後、お年玉をためたなけなしの資金はアマチュア無線の開局のために使ってしまい、結局はそのモデルも買うことなく、80年代の初めに川島電機の広告も見ることがなくなった。

左はラジオの製作75年7月号の広告だが、今見てもプレーンなパネルレイアウトは魅力的だ。画像だと見難いが、8球式で、6BE6と6BA6を各3球、6GH8と6AR5を1球ずつ使用しているとある。そうすると、このようなラインナップだったのだろうか。

RF:6BA6 OSC:6BE6 MIX:6BE6 IF:6BA6が2段 プロダクト検波:6BE6 BFO:6GH8(P) AF:6GH8(T) PA:6AR5

6GH8の使用が珍しいような気がするが、テレビ球の余剰として当時安価だったのかもしれない。

2011年5月29日 (日)

ダイナミック点灯方式 ニキシー管 周波数カウンタ

電子工作に興味を持ち始めた頃は、数字表示装置は下で使った7セグLEDが主流で、ニキシー管での製作記事を見かけた記憶はない。なのでこれまでニキシー管を使った製作をしたことはなかった。

ネットを見ていると、数年前からPICマイコンやAVRマイコンで制御して、ニキシー管を使った時計の作例がけっこうあるようだ。真空管と共通した、暖かな魅力があるからなのだろうか。

ニキシー管単体だと、秋葉原でも売られているところを見かけることはなくなったが、不動の周波数カウンタからはずしたものを使って、ニキシー管式の周波数カウンタを作ってみた。プログラムは、BASCOM-AVR だ。

回路やプログラムは例によって、ネットのあちこちから教えてもらったものの組合せだ。

Photo 信号入力からカウント、出力部分は下と同様、JN3XBYさんの記事とほぼ同様だ。桁指定と、データ出力部分だけ、変更している。

ドライバにSN74141、桁指定に74HC138を使用してダイナミック点灯方式にした表示部分は、愉しみを数ボルトさんのサイトにあった方式だ。

また、ニキシー管駆動用のDC-DCコンバータ部分は、O-Familyさんのサイトにあった、ニキシー管式デジタル時計の回路だ。

 

 

 

Imgp0886 表示部分は1KHz台までの5桁で、ユニバーサル基板で作った。配線は0.2mmのPEWを使ったが、少し大変な作業だった。

 

 

 

 

 

 

 

Imgp0888 信号カウント部と電源部もユニバーサル基板で作っている。L型ピンヘッダをコネクタとして、3枚の基板を切り離し可能にした。

 

 

 

 

 

 

 

Imgp0891プログラムは下のJN3XBYさんの記事に掲載されているものを、小改造した。

具体的には、各桁に表示させる計測値は、74141をドライバとして使っているので数字そのままで良いので、その部分を変更したこと、ニキシー菅をダイナミック方式で駆動する場合、割り込み毎に桁切替をするといわゆるゴーストがでて表示が読み取れなくなってしまうので、割り込みの2回に1回は消灯することにしたことだ。

nixie_frequency_counter.txt

 

 

 

Imgp0890表示はSSGからの21.705MHzをカウントしているところだ。

IFシフトを455KHzに設定している訳だが、マイコンだと単に加減算すれば良いだけなので簡単だ。

2011年5月22日 (日)

周波数カウンタのこと

子供の頃は受信機の自作の際なんかに、局発周波数の確認や受信周波数の直読ができればなぁと思いつつ、欲しくても指をくわえて我慢しているしかなかったのが周波数カウンタだ。そんな訳で、安価に入手できるようになった今でも思い入れのある機器だ。

下のディップメータも発振周波数出力ををカウンタで読むようにしているので、目盛板を作る苦労もなく実用できている。

周波数カウンタを自作するのも、TTL-ICの組合せ、専用LSIの時代を経て、今ならAVRマイコンを使えば中間周波数をシフトして受信周波数を表示するのさえ、それはどハードルも高くないようなので、BASCOM-AVRの勉強も兼ねて、ディップメータ用のカウンタを作って見た。

机上で使用する時には据置きのカウンタに接続して周波数を読み、例えばアンテナ調整するときなんかは、これを接続して使用すれば便利かと考えた。実際にアンテナ調整に使ったことはないが(笑)。

Imgp0879 回路とプログラムは、 JN3XBYさんのブログで発表されていたもので、ディップメータ用なので、表示は4桁として10KHz単位にしている。

ディップメータとの接続はBNCで、電源も同軸給電として、ディップメータと共用にした。

 

 

 

 

 

 

Imgp0877 中身はこんな感じ。カウント基準用の水晶発振子は手持ちの16MHzにしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

Imgp0878 7セグLEDは千石電商で購入したダイナミック点灯用、4桁のものだ。

  

  

  

  

  

  

  

  

Photo カウンタ部分の回路もJN3XBYさんのブログそのままだ。

回路図にはないが、実際には桁指定を6桁分配線しているので、7セグLED部分を交換すれば100Hz表示になる。

2011年5月15日 (日)

5球スーパー(その2)

Super_2_2  Sメータをブリッジ方式に変更した。

いろいろとネット上の情報などを検索して、左のような回路にした。B電圧を分圧して、カソード電圧とのバランスでメータを振らせる方式だ。

IF管6BA6のカソード電圧は、無信号時で約1.3V、ローカルの中波放送受信時で約0.5Vだったので、B電圧を33Kオームの抵抗と500オームの半固定抵抗で分圧し、無信号時にメータ指針がゼロになるように調整している。

また、カソードとの接続は10Kオームの半固定抵抗として、当地で一番強いニッポン放送を受信した際にフルスケールまで振れるようにしている。メータの触れの気持ちよさを優先した設定なので、Sメータというよりはチューニングインジケータと言うべきなのだろうが、正確性を追い求めるほどのラジオでもないので、自分的には納得感ありだ。

 

2011年5月 8日 (日)

5球スーパー

震災とその後の多忙ですっかり放置してしまった。

大型連休は休暇がとれたので、工作を再開した。そのうちのひとつ、中学生の時に作った5球スーパーのリニューアルをしてみた。

世代的にはもっと後なのだが、なぜだか真空管式機器に惹かれるものがあって、当時大阪日本橋では部品の調達がかなり困難だったが、一部は粗大ゴミから部品取りもして、製作したのがこの2バンド5球スーパーだった。

Dscf0004コイルはTRIOの2バンドコイル 2B-Bで、これは確かIFTと一緒にスーパービデオで買ったものだと思う。当時スーパービデオは今はなきCQダイマルの近所にあった。

電源トランスは大阪高周波のB電流50mAのもので、容量が不足していて少し熱くなるが、そもそも新品の真空管ラジオ用トランスをほとんど見かけず、今のように選択の幅がなかったように思う。確か岡本無線で買った見切り品。

 

 

 

 

Imgp0916 最初は配線だけやりなおそうかと思ったが、結局部品は当時物を残しつつ、シャーシは交換して、パネルも張ることにした。

あのころの「ラジオの製作」なんかに掲載されていたイメージで、手持ちのラジケータをSメータ代わりに使っている。その関係でスピーカは楕円形のものに交換した。

「ラジオの製作」と言えば日本橋の南端にあった古本屋で、1976年前後の号が1冊60円で売ってて、日本橋に行くたびに少ない小遣いから1冊、2冊と買っていた。あの古本屋もとうになくなっているんだろう。

 

 

 

Super 回路図はこんな感じで、本当に普通の5球スーパーだ。

Sメータは6BA6のカソード電流を読んでいるが、この接続だと逆ブレになるので、ヒマがあったらブリッジ形式にしてみるつもり。

2011年1月10日 (月)

デイップメータ

Imgp0880 ディップメータの製作記事は、子供の頃「ラジオの製作」や「初歩のラジオ」で時々見ていたが、目盛板を作成する方法がその頃の自分にはなかったので、単に眺めているだけだった。

電子工作を再開した数年前には、さすがに大人なので(笑)、中古の周波数カウンタであれば入手可能になったこともあり、ディップ点の周波数をカウンタで読む方式で作ったのがこれ。

最初はJH1FCZさんの「自作電子回路テキスト」に載ってたのを作ったが、作り方が悪くディップがかなり浅かったので、ケースレイアウトはそのままで、中身を鈴木憲次さんの「高周波回路の設計・製作」に掲載されていたものに変更した。

ただし、そんなに高い周波数まで測定する必要はないので、三本のコイルで中波帯から30MHzまでカバーするように変更した。このうち中波帯のコイル(画像の真ん中)は、直径10mmのフェライト・コアを内蔵して、インダクタンスを増加させている。短波帯の低いほうは、必要に応じ画像下のコイルにフェライト・コアを差し込むことで、コイルを1本作成省略した。

コイル本体は100均で売っていた「つっぱり棒」がRCAプラグとぴったりで、これを利用している。

Dipjpeg 回路図はこんな感じ。ほぼ原型そのままだが、周波数を中波帯からとするために、バリキャップを1SV149×4に変更している。ケースはタカチのYM-80なので、中身は結構キツキツになってしまった。

この回路はディップ点もよくわかり、LCRメータを入手した今でも時々出番がある。

2011年1月 5日 (水)

2石ラジオ(その2)

2_2 回路図はこんな感じだ。元は2SC372を使用した回路だったが、単に極性を逆にしただけで、回路定数は変更していない。

というか、どう変更していいのかわからないのがホントのところ(笑)

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